横浜市港北区で主に自然周期・低刺激法による体外受精を行う不妊治療専門クリニック|不妊外来

不妊治療・体外受精・顕微授精・胚凍結

なかむらアートクリニック

〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-14 WISE NEXT 新横浜 9F

●受付時間
9:00〜12:00/13:15〜15:00(月・土)
9:00〜12:00/14:45〜18:00(火・水・木)
9:00〜12:00(金)

初診予約の際は、予約フォームのご利用をお願いしております

タイミング法の妊娠率

タイミング法の妊娠率(各周期あたり)

不妊症とは

ご夫婦が通常のタイミング法を継続的に行っているのにもかかわらず、1年たっても妊娠しない場合、不妊症とされます。タイミング法の妊娠率はどのように推移するのでしょうか?

妊活1〜5周期目

200組のカップルが妊娠を試みた結果の論文(1996年・米国)の要約を紹介します。

1・2周期目に200組中100組が妊娠し、周期あたりの妊娠率は各々30%でした。残りの100組のうち、3〜5周期目に42組が妊娠し、周期あたりの妊娠率は各々15〜20%でした。5周期目までに合計142組、約7割が妊娠しました。

1,2周期目の妊娠率:30%

3,4,5周期目の妊娠率:15〜20%

200組のカップルが妊娠を試みた結果
周期

カップル数

妊娠数

周期あたり妊娠率(%)

1

2005930
21374130
3951617
4781215
5661421
65248
748510
84337
94025
103813
113725
123513
妊活6〜11周期目:妊娠率は半年後から低下する

6〜8周期目に12組が妊娠し、周期あたりの妊娠率は各々7〜10%でした。9〜11周期目に5組が妊娠し、周期あたりの妊娠率は各々3〜5%でした。11周期目までに合計159組、約8割が妊娠しました。

6,7,8周期目の妊娠率:7〜10%

9,10,11周期目の妊娠率:3〜5%

タイミング法の周期あたり妊娠率

妊活12周期目

12周期目に35組中1組が妊娠しました。周期あたりの妊娠率は3%でした。1年後に妊娠していない場合、その後の周期あたりの妊娠率は3%より低くなりました。

12周期目の妊娠率:3%

1年後に妊娠していない場合

 このままタイミング法を続けるのか、それとも不妊検査を受けるのか?1年以上妊娠しない場合に不妊症と診断し、年齢が高い場合にはより早期に検査と治療を開始したほうがよいという考えが一般化してきています。不妊の原因はどの程度まで分かるのでしょうか?

フーナー検査

当院ではまずフーナー検査を行っています。フーナー検査排卵時期性交渉を行い、その翌日に頚管粘液中の精子の数と動き、粘液の性状をみる不妊治療も兼ねた検査です。実施することなく転院されてくる方が多いのですが、とても大切な検査の一つだと思います。フーナー検査は検査結果の再現性が問題になります。同一周期でも、排卵日前日は不良、排卵日当日は良好という場合もあります。また、前周期は良好だったが、次周期は不良、またその次周期も不良というケース、その反対の例も少なくないため、検査は不妊治療も兼ねて複数周期行うようにしています。一人目はタイミン法で妊娠したが、二人目は人工授精で妊娠される方も多くいらっしゃいます。数回のフーナー検査が良好=すぐにでも体外受精にステップアップということでは必ずしもなく、不妊期間年齢精子の状態などにより判断は変わります。

精液検査

 フーナー検査が不良の場合は早めに精液検査を受けていただいております。お子様がいらっしゃるご夫婦でも、精液検査が極めて不良となっていることも珍しくありません。

卵管通水検査+SHG(ソノヒステログラフィー)

 もし初回の通院周期で妊娠しなかった場合、次は卵管の通水検査を行います。簡便に卵管の閉塞・狭窄の有無を診断する検査法です。当院ではこちらの方法を採用しております。通水検査と同時に、SHG(ソノヒステログラフィー)も行っています。子宮内腔に凸凹が疑われた時に、子宮内腔に生理食塩水を注入しながら経膣超音波で調べる検査です。外来で簡便に迅速に実施できるメリットがあります。子宮内腔に凸凹が見られるケースは多く、凸凹は着床を妨げる原因となります。

原因不明不妊(機能性不妊)

 ひと通り不妊検査をして何も問題なく、数周期タイミング法を試みても妊娠しない場合、考えられるのが原因不明不妊です。原因不明不妊といわれている中には、)卵管采における卵子のピックアップ障害、受精障害などが含まれます。原因不明不妊の症例では、人工授精を受けても問題の解決にならいないため妊娠は難しく、体外受精を早めに考慮する必要があります。

ピックアップ障害

女性の不妊原因の中で卵管因子(卵管閉塞や卵管水腫、卵管周囲癒着など)は最も頻度が高く、その病態も多様です。ピックアップ障害とは卵管采で卵子と精子が出会うことが極めて少ない病態と考えられています。

受精障害

精液検査は必ずしも、精子の受精能を反映しておりません体外受精を受けるまでは、受精障害かどうかは分かりません。ただし、WHOの正常下限値を下回る場合、精子の受精能が低下している可能性が高くなります。体外受精を受けて判明する不妊原因が受精障害です。体外受精において受精率は一般に70〜80%程度ですが、著しく受精率が低い症例は受精障害と診断されます。

精子の質の低下

不妊原因の半分は男性側に原因があります。異常受精や受精卵の発育不良、初期流産の原因に、卵子の質の低下(加齢の影響)のみならず、精子の質の低下(喫煙、加齢、高熱環境などの影響)が大きく関与します。喫煙により精子の質は低下します。

卵管機能と卵管内外病変との関わり

卵管機能

卵管内腔病変(閉塞・水腫)

卵管周囲病変

卵子のピックアップ

×

影響あり

卵の培養・受精環境

影響あり

×

初期胚の成育環境

影響あり

×

子宮環境への影響

影響あり

×

不妊原因

 不妊の原因は大きく分けると、女性に原因がある場合、男性に原因がある場合、男女共に原因がある場合となります。女性の原因としては、排卵障害卵管因子子宮因子子宮内膜症年齢因子などがあり、男性の原因としては、特発性造精機能障害、精路通過障害(閉塞性無精子症性機能障害(ED)などがあります。各カップルにより原因は異なります。

  1. 排卵障害 : 不妊原因の25%
  2. 卵管閉塞・卵管周囲癒着 ▶︎ 手術・体外受精
  3. 卵管留水腫 ▶︎ 手術を推奨
  4. 粘膜下筋腫 ▶︎ 手術を推奨
  5. 筋層内筋腫 ▶︎ 議論が分かれる
  6. 子宮中隔・子宮内癒着 ▶︎ 手術を推奨
  7. チョコレート嚢腫 ▶︎ 不妊治療を優先
  8. 原因不明不妊 ▶︎ 自然妊娠率2〜4%/周期(1年で15%、2年で35%が妊娠)
  9. 造精機能障害 ▶︎ 薬物療法の有効性に関するエビデンスは乏しい
  10. 精路通過障害(閉塞性無精子症) ▶︎ 精巣生検(精巣内精子回収法)

不妊検査

 

  1. 超音波検査(月経時・排卵直前)
  2. ホルモン検査(月経時・卵胞発育期)
  3. 子宮卵管通水検査・子宮卵管造影検査(月経終了後〜排卵日前)
  4. フーナー検査(排卵日前または当日)
  5. SHG(ソノヒステログラフィー)
  6. 子宮鏡
  7. 精液検査
  8. 血液検査(貧血の有無・プロラクチン・AMH・甲状腺刺激ホルモン・風疹抗体)

*不妊検査や治療を受けたことがある(治療中を含む)と回答したご夫婦は16.4%で、ほぼ6組に1人に上ります。(国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査(2010年)より)